うつ、大丈夫。

心の病の情報発信ブログ。うつ経験者として、現在苦しんでいる人に届けたい。大丈夫だよ。

うつは行ったり来たりしながら治る―波打つ回復までの道のり

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©Martina Troiano

 

 

うつ病からの、

回復の仕方について

記したいと思います。

 

 

うつは、

 

徐々に治まっていき、

はい、完治。

 

 

というものでは

ありません。

 

完治するまで、

波が必ずあります。

 

 

闇の中モード

自信満々モード

通常モード

 

etc...

 

を行ったり来たり、

何度も繰り返してやっと、

 

その波が小さくなり、

やがて治まっていきます。

 

 

したがって、

 

治ったと思って

処方されていた薬を

勝手にやめたり、

 

仕事や勉強での遅れを

取り戻そうとして

一生懸命やり始めたり、

 

エンジンをかけてしまったりすると、

すぐ闇の中モードがやってきたりします。

 

回復したと思っても、

それは、波打っている途中であり、

いったん通常モードになった

というだけであったりするからです。

 

波打っているということを

ちゃんと知らないと、

 

一度通常モードになったあと、

次の波で闇の中モードが来た時に、

 

「治ったと思ったのに、

またうつになってしまった。

なんて自分は弱い人間なんだろう。」

 

そんな風に、自分を責め、

悪化させてしまいかねません。

 

むしろそれは、

回復への過程を進んでいる、

ということなのに。

 

 

 

行ったり来たりしつつ

回復していく波の過程は

治癒の度合いに応じて

段階があります。

 

3つに分かれていて、

 

(1) 急性期

(2) 回復期

(3) 再発予防期

 

といわれます。

 

 

1. 急性期

 一番つらくて大変な時期です。

 

人生に絶望を感じていたり、

体調面でも、

寝れなくて、睡眠不足や

食べる気がしなくて、体重が減る

 

などの症状が出ます。

 

薬を飲み始めてから

大抵3か月あれば

多少は復活するとされています。

 

この時期は

どの薬をどのくらいの量飲むかなど、

細かい調整をします。

 

急性期はとにかく

エネルギー切れの状態です。

 

きちんと休まなくては

エネルギーは回復しません。

 

お医者さんの言うことを

しっかり守って

ゆっくり休養に専念することが

最も求められる時期です。

 

 

 

 

2. 回復期

ちょっと回復したり、

ちょっとまた闇の中に戻ったり

という時期です。

 

だいたい半年くらいすれば、

急性期のような症状は消えていきます。

 

この時期は、要注意です。

 

上述したように、

ここでの回復は一時的なものであり、

一度よくなった時期があっても、

また落ち込みの波が来ます。

 

完全に治ったというわけではないのです。

 

しっかりと完治するまでには

実は結構時間がかかります。

 

ですから、

この時期の一時的な回復の際に、

 

もう治ったと思い、

「薬はもういらない」

と勝手に服用をやめたり、

 

さらに

「もう大丈夫働ける!」

と思って仕事をバリバリと

再開してしまったりすると、

 

悪化して、

急性期のような状況に戻ってしまい、

結局完治までの時間が

長引いてしまったりします。

 

 

この時期は油断せずに、

今までの治療をこつこつと続けることが必要です。

 

また、

ちょっと近所へ出かけてみたり、

映画を観に行ったり

買い物をしてみたり

家事をやってみたりと、

 

活動を増やしていって

通常モードの生活状況に

戻していく準備

 

をする時期でもあります。

 

 

復職をしていく場合は、

必ずお医者さんと相談しながら、

職場と相談しながら、

 

心身が徐々に適応していくように

調整しつつ行うことが必要です。

 

 

 

 

3. 再発予防期

うつ病の再発率はなんと50%です。

 

特に、

ある程度回復したときから3か月くらい

は、再びうつになりやすい

といわれています。

 

回復期のあとであり、

そこそこ安定し出す再発予防期ですが、

 

このように再発率が高いので、

まだまだ油断できません。

 

調子がよくなってくるので、

元気になってくるのですが、

薬はまだ飲み続ける必要があります。

 

さらに余裕が出てくるこの時期は、

自分が何をきっかけにうつになったのか、

どういうことをしたら気分が悪化したのか

若しくは改善したのか等、

 

今後また落ち込むのを予測したり、

落ち込んだとしても

どのくらいで回復しそうなのか

 

検討をつけられるようにするために

データを集めておきます。

 

 

そうすると、

再発しかけたときに

いち早く気が付くことができ、

早期に治療をはじめることができます。

 

また

家族や職場の人とも話し合っておくことで、

再発に気づいてもらいやすくなります。

 

 

☆…

 

 

うつがひと通り、落ち着いて

元の生活が出来るようになったとき、

「もう、うつにはならないようにしよう」

と考えるかもしれません。

 

 

しかし、

その先の人生で、

また、

ひどく落ち込む出来事に

出会うこともあると思います。

 

 

そんなときに、

 

”うつが再発するなんて、

絶対に避けないといけない。”

という意識であった場合、

 

「落ち込んではだめだ。

またうつになってしまう」

と、また頑張ってしまって

 

それでうつになったら、

 

「もう、うつにはならない、

と思っていたのに、

また、うつになってしまった。

私は、なんてダメな人間なんだ。」

 

と、自分のことを責めてしまいかねません。

 

 

 

 

うつになり、

そして、

様々な道のりを経て一度回復できたということは

 

うつになっても、

あなたは

大丈夫だった。

 

 

ということです。

 

だから、

「再びうつになってはいけない」

 

ではなくて、

 

 

また、

うつになったとしても、

自分は大丈夫だ。

 

 

と、感じていてほしい

です。

 

 

 

 

 

 

私のブログに来てくれて、

ほんとうにありがとう。

 

来てくれたあなたが、

もっと幸せになりますように。

 

( ̄人 ̄)。。☆